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Horiuchi Kyojii
ジョン・リッチモンド・アパートメント 1967
John Richmond apartment in 1967
その夏はとてつもなく暑い夏だった。
住民がこぞって避暑地に出かけていったため、J.R.アパートメントは空っぽになってしまった。退屈をもてあました管理人はじぶんの旅行カバンを屋上からパラシュートをつけてほおり投げ、それを小さな旅行とした。
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Horiuchi Kyojii
HZ-235によせて
To HZ-235
生命体は滅亡し、地球へ向かう発射プログラムだけが作動し続けるクライン社の小型宇宙旅行船。
途中、自動制御装置が解除され知的生命体による操作が必要になるため、地球からの交信を受信できずに無人のまま約1週間程度のはかない旅を終えて落下してくる。いづれクライン社の燃料もつきる事となる。
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Horiuchi Kyojii
フライング クービー
FLYING COOBIE
「決していつものコースが退屈だったわけじゃぁないんだ。ただ、ちょっとばかり自由になりたかったんだ。もちろん戻るよ。だってここにいっしょに連れてきたかったのは君だったんだから」
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Horiuchi Kyojii
カリバ
Kaliba
青いベルトを拾ったカリバ。
たいそう気にいって自慢げにしていると、ある日突然、自分のしっぽがなくなっていました。しかし、もともとしっぽのある意味がよくわからなかったのであまり気にしませんでした。
クスキとキンカ
Kusuki Kinka
青いベルトをして以来、すっかり木に登らなくなってしまったカリバ。そんなカリバを心配するくまのクスキとりすのキンカ。
「同じ木だって場所によっちゃぁ、実の味も違うし見つかるものだって違うぜ。」とクスキ。
「そうだよ。そうだよ。」とキンカ。
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Horiuchi Kyojii
とかげのロッカク
Rokkaku
カリバに青いベルトを自慢されたロッカクは「オマエにはしっぽがお似合いだ。そのベルトは俺の方が似合う。かわりに俺がしてやるよ。」
とこたえ、カリバを激怒させてしまいます。しっぽを踏んづけられ命からがら逃げ出したロッカク。結局自分までしっぽを失う事になりました。
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Horiuchi Kyojii
くものハンス
Hansu
捕らえた獲物に不覚にも恋をしてしまうくものハンス。
身動きできないことをいいことに一気に結婚をせまります。しかし、
「あんたと結婚するくらいなら食べられた方がまし。」と言われ、衝撃のあまりしばらく自分も身動きがとれなくなっている事に気づきます。
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Horiuchi Kyojii
マリアとアルベルト
Maria and Albert
マリアは捨て猫で、アルベルトは捨て犬でした。
ふたりが出会った時、マリアには名前がなかったのでアルベルトがつけてあげました。マリアはとても自分の名前を気にいっていました。今日、アルベルトは少しお洒落をし、マリアに手紙を用意しました。
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Horiuchi Kyojii
隣の席の若い女性を気にするファビオ
Fabio
市内の美術大学で油絵を学んでいるファビオ。
ときどき街に出てきては、モデルになってくれる女の子を探している。
今日は、偶然となりに座った娘の横顔がうつくしいとおもった。ピザを食べることも忘れて、もうアタマの中でスケッチをはじめている。
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Horiuchi Kyojii
エレクトロポップサウンドで歌いながら(鳴きながら)とぶホーリー
HOLY in the sky with Electronica pop sound
テクノロジーのロマン主義が生んだドリーム・マシーン
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Horiuchi Kyojii
不思議な森
Jn the mysterious forest
昼と夜がまじりあった瞬間に、カラカラの落ち葉たちが風に吹かれてザワワンとまいおどりました。誰かさんのどんぐりをかじった音がひびいてこの森の秋はどこよりも深くなっていきます。
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Horiuchi Kyojii
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